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ご契約の流れ
お手伝いいたしますので安心してお任せください。
ご購入の流れ
1.どんな物件を選ぶか
1.マンションか一戸建てか
住まいの意識調査では一戸建て志向が多いのですが(国土交通省「土地問題に関する国民の意識調査」)、設定した購入総額の範囲内で一戸建て住宅が取得可能ならそれもよい選択でしょう。
最近は都心でも、3階建て100m²未満の一戸建て住宅が供給されており、価格面から見ても同程度の広さのマンションと遜色ありません。
また、定期借地権(一定期間土地を賃借する形態)の場合は、契約期間終了後(通常の場合は50年)、住宅を取り壊して地主に土地を返還することになりますが、納得できるならそれも選択肢の一つといえるでしょう。
マンションは土に親しめない欠点があるといわれますが、希望するなら1階の専用庭付きマンションを探してみましょう。
また、マンションは増改築ができないといわれますが、一戸建ても大抵は容積率・建ぺい率が限度いっぱいに使われていますので、自由に増改築できる訳ではありません。
全てが満足できる物件を探すことは難しいですから、自分や家族にとって重要な事柄を考慮し、価格面とのバランスをとりながら、ライフスタイルに合った物件の選択を行うことが大切です。
2.新築か中古か
価格や立地などの条件が同じであれば、中古住宅よりも新築住宅を選ぶ人が多いでしょう。
ただし、同様の立地条件で同様の設備を備えていれば、新築住宅の価格が高くなります。
中古住宅を取得する場合の判断基準は、限られた資金計画の範囲内で、物件の立地・環境・間取り等の諸々の条件を総合的に判断し、新築住宅よりも自分の求める諸条件になるべく近いものであるかどうかという点です。
例えば、「職住近接」を実現することが最も重要であるならば、都心のマンションを選択することになるでしょうし、「子供のための広い間取り」が希望であれば、郊外の中古マンションや一戸建て住宅を選ぶのもよいでしょう。
また、中古住宅は新築住宅に比べ、融資や税制上の優遇が受けにくいといったデメリットもあります。
しかし、新築住宅は完成前に購入を決めなければならない場合がありますが、中古住宅の場合は物件のチェックができる利点があります。
2.物件情報の収集
1.物件情報はどうやって集めるか
よい物件との巡り合いの機会は、物件情報量と正比例するといわれています。物件情報を入手するには次のような方法があります。
(1)情報アンテナを張り巡らす
分譲時に人気沸騰するような物件の情報を集めるには、新規分譲を行う不動産会社の「友の会」などに複数入会しておくことが有効です。また、その他新聞広告等の媒体も丹念に注視していき、新築・中古情報は専門の住宅情報誌を定期購読して最新の情報を取り寄せるなど、積極的な情報収集が必要です。
(2)インターネットを利用する
沿線、間取り、価格等について広い範囲から素早く情報を得るには、インターネットで情報を収集するのが最も適していると思われます。
(3)チラシ広告、折り込み広告等
住まいの近くの物件情報は新聞に折り込まれるチラシ等が役立ちます。
この情報の読み方には注意が必要となります。
不動産広告には各種規制法令があり、特に不動産公正取引協議会が設定した「表示規約」は、広告表示の必要表示事項、特定事項の表示義務と表示の禁止、表示基準、特定用語の使用基準、不当表示の禁止等を定めています。主な不動産業団体に加盟している不動産会社は、この規約を遵守する義務を負っています。
しかし、一部の悪質な不動産会社が、時としてチラシなどに不当な物件表示をして惑わすことがあります。「掘出しもの」とか「格安」といった類いの表示は禁じられているので注意が必要です。
(4)不動産会社を訪問する
物件情報を出している不動産会社は「売主」会社や「販売代理」会社の場合もあれば、「売買仲介」会社の場合もあります。
仲介会社の場合、買主の依頼に基づいて物件探しから交渉、契約までをサポートしてくれますから、いそがしくていろいろと動けない人や、物件とその物件を販売している不動産会社の所在地が離れている場合、「物件所在地近辺の不動産会社に取引を依頼したい」という人にメリットが大きいといえるでしょう。
3.不動産会社との関係を知っておこう
媒介契約とはなにか
不動産の売買や交換の仲介を不動産会社に依頼する契約を媒介契約といいます。
不動産会社がこの媒介契約を締結したときには、物件特定のための必要表示、売買すべき価額・評価額、媒介契約の種類、有効期間、解除に関する事項、成功報酬額等を記載した書面を作成し、記名押印して、依頼者(売主)に交付すること等が義務付けられています。
4.申込みから売買契約まで
1.購入の申込み
宅地、建売住宅、マンション等の分譲広告を見ていると、「お申込証拠金○○円とご印鑑をご用意ください」などと表示されていることがあります。
申込書に必要事項を記入し、申込証拠金を預けることにより「この住宅を買います」という意思表示を行うことになります。
抽選の場合は申込みの前に登録が必要になります。また、申込み時には前年(ケースによっては前々年)の収入が証明できる書類(源泉徴収票や納税証明書等)が必要な場合があります。
●申込証拠金の意味
物件購入の申込みの際に買主が売主に支払う金銭のことで、一般的には購入者の申込みが真剣であることを証明したり、申込み順位を確保するために授受されるものです。
これは別に申込金、予約金、手付金とも呼ばれています。
2.重要事項の説明
不動産取引には複雑な法律等が絡み合っているため、宅地建物取引業法(以下宅建業法)は不動産会社が売主となったり、媒介を行う場合には、購入者に対して売買契約に先立って一定の重要な事項について、書面で説明するように義務付けています。これを重要事項の説明といいます。
重要事項の説明は不動産の専門家といえる「宅地建物取引士」が購入希望者に対し「宅地建物取引士証」を提示し、自分が有資格者であることを証明した上で物件の内容や取引条件などを説明する義務があります。
重要事項は、購入対象物件に関する事項と取引条件に関する事項とに分けられますが、これら法定の一定事項を説明すれば十分であるというものではなく、これら事項以外であっても、説明しないことにより買主に不測の損害を与えるような事実があれば、説明しなければなりません(宅建業法第47条)。
不明な点があれば、重要事項説明を受ける時点で十分に納得するまで説明を受けるようにしましょう。
3.売買契約
重要事項の説明を宅地建物取引士から受けて、取引しようとする物件に関する権利関係、法令上の制限、その他物件取引の諸条件について納得したなら、売買契約の手続きに入ります。契約は口頭でも有効ですが、宅建業法では取引の安全と買主保護の見地から、不動産会社が自ら当事者として売買契約を締結するときには、買主に一定の事項を記載した書面(売買契約書)を交付するように義務付けています。
媒介の場合も同様に取り扱われます。契約書に記載される事項は、購入する物件や取引の条件によってさまざまなパターンがありますが、基本的な事項は次のとおりです。
(1)記載しなければならない必要事項
・当事者(売主、買主)の氏名、住所
・物件を特定するために必要な表示
・所在および住居表示、登記上の地番・家屋番号、土地面積、建物面積等
・代金の額、支払い方法、支払い時期
・物件の引渡し時期…通常新規分譲物件の場合には、竣工予定日とともに若干の余裕をみた買主への引渡予定日をその時期として表示します
・所有権移転登記の申請時期…買主が売主に売買代金の支払いを完済したときを所有権移転の時期とします
(2)定めがあれば記載する事項
・代金以外の金銭の授受
・契約の解除
・損害賠償額の予定・違約金
・住宅ローン不成立時の処置
・危険負担
・瑕疵担保責任
・租税その他の公課の負担
5.売買代金の支払いと登記手続き
1.売買代金の支払いの流れ
ある物件の購入意思を固め、その申込みから物件の引渡しを受けるまでにはさまざまな名称で売買代金を支払います。
一般的な代金支払いの流れは次のとおりとなります。
(1)申込証拠金
その物件を購入したいとする意思表示のための証拠として、または、申込み順位の確保のため、一般的に5万円~10万円程度を不動産会社に預けることが多いようです。
(2)手付金…売買の本契約締結時
手付金は売買契約を締結する際に、契約当事者の一方から相手方に対して交付される金銭その他の有価物をいいます。手付金は契約が約定どおり履行されるときは、売買代金の一部に充当されます。
(3)内金(中間金)…買主の履行の着手
内金は売買代金の一部弁済金をいい、前払いの性格を持っています。売買代金の全額を一時に支払わず、2回以上に分けて支払う場合の最終残代金以外のもので、内入金とも呼ばれています。買主が売買代金の一部である内金を売主に支払ったときには、買主は契約の履行に着手したことになり、売主は手付金を倍返しして契約解除ができなくなります。
(4)残代金…本物件の引渡し時または融資実行時
売買代金の残金や諸費用を支払って、物件の登記を行います。
残金は売買代金から既に支払っている申込証拠金、手付金、内金を引いた金額になります。残金が融資額より多い場合はその分を現金等で準備しなければなりません。
また、建物の引渡しから住宅ローンの実行までに期間がある場合は、一時的に銀行などからつなぎ融資を受けることが必要になります。
2.登記手続きの進め方
新規分譲マンションや建売住宅の場合には、登記の手続きは不動産会社が手配してくれますが、中古物件を購入したり、媒介等で自分の不動産を手放したりする場合には、所有権の移転登記手続きについてもある程度の知識をもっておく方がよいでしょう。
登記がなぜ必要かといえば、登記は第三者にその不動産が自分のものだと主張できる対抗要件になっているからです。
例えば、Aさんがある土地を購入したとします。ところが売主が同じ土地をBさんにも売っていたとしたらどうなるでしょうか。当然AさんはBさんと土地の所有権の移転を巡って争うことになります。しかし物権変動を第三者であるBさんに認めさせるためには、Aさん名義の登記がなければ先に登記したBさんに負けてしまうのです。
6.物件の瑕疵(隠れたキズ)とアフターサービス等
1.購入した物件に瑕疵があった場合の取り決め
不動産の売買契約を結んだ売主は契約に定められた通りの完全な物件や権利を買主に給付することを期待されています。
それなのに物件に瑕疵(隠れた欠陥)があった場合には、売主は一定の責任を負わなければなりません。
「瑕疵」とは「キズ」のことで、ここでいう「隠れた」というのは通常の一般人が世間並みの注意を払ってもその存在が分からない場合をいいます。
これを「売主の瑕疵担保責任」といい、民法上、売主は瑕疵担保責任を負わなければなりません。
また、特約により瑕疵担保責任についての特約を結ぶこともできますから、契約締結時には必ず確認が必要です。
2.アフターサービス規準とは何か
隠れた瑕疵が民法上の瑕疵担保責任の対象となるかどうかを売主・買主が争っていたのではなかなか問題解決には至りません。
そこで新築物件の売主が自主的に建物の部位別に欠陥部分の補修を約束している場合があります。これがアフターサービスです。
購入した物件に買主が欠陥(瑕疵)を発見して売主に通告しても、売主側がその欠陥を通常予想される商品の状態を逸脱した欠陥だと承諾しなければ、結局裁判で争うしかなく、時間とお金がかかるほか、欠陥に対する迅速な対応がとれません。
そこで、売主が営業ツール又は消費者サービスの一環として自主的に欠陥部分の補修を無償で行うものがアフターサービスであり、売主が約束した部位別のサービス期間内については、買主の使用責任や経年変化等を除いて、欠陥部分を迅速に補修する業者の自主的サービスです。
3.新築住宅の10年間瑕疵保証制度
「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、新築住宅の売主等は、新築住宅のうち構造耐力上主要な部分(構造躯体)と雨水の浸入を防止する部分(屋根、外壁の仕上、下地等)について、10年以上の瑕疵担保責任が義務付けられています。
また、国土交通大臣の登録を受けた住宅性能評価機関が工事会社や不動産会社等からの依頼に基づいて個別の住宅の性能をチェックし、住宅性能評価書を交付する制度(任意)もあります。
4.瑕疵担保責任履行のための資力確保
せっかく10年以上の瑕疵担保責任を義務付けても、売主等に十分な資力が備わっていなかったり、経営破綻した場合には、瑕疵担保責任が履行されない恐れがあります。
そこで、品確法に規定する新築住宅を対象に、1.保証金の供託、または 2.住宅瑕疵担保責任保険への加入により、資力を確保することが義務付けられています。
ご売却の流れ
1.依頼する不動産会社を選ぶ
自宅を売却する場合、自分自身で買手を探すこともできますが、親戚や知人に限られ、希望価格で売却することは難しいでしょう。
不動産会社に依頼すれば、広く買手を探せますし、価格や税金、取引の流れなどについて、広くアドバイスを得ることができます。いかに信頼できる不動産会社を選択できるかがポイントとなるでしょう。
買い換える住宅の販売や仲介を行う不動産会社に売却も併せて依頼すれば、売却できることが購入の条件のため、売却活動に力を入れてくれます。
また、自宅などに売主募集というようなチラシを入れてくる不動産会社には、そのような物件を求めている買い希望顧客がいる可能性があります。
一般的には上記のようなことが言えますが、売却を引き受ければ売る側の立場に立って販売を行ってくれます。最近では、不動産会社同士でのネットワークも広がっていますので、信頼できる会社だと思ったら、その不動産会社にお願いすればよいでしょう。
2.媒介契約の種類
売却を依頼する不動産会社が決まったら媒介契約を締結します。この媒介契約には以下の3種類があります。
(1)専属専任媒介契約
1社の不動産会社に売却を依頼するもので、売主が自ら発見した買手と売買契約を締結することはできません。つまり、売却を完全に任せることになるので、不動産会社の責任は重く、売却活動に力を入れてくれることでしょう。また、依頼者(売主)に対して一週間に一度以上の報告義務があります。契約有効期間は3ヵ月間です。
(2)専任媒介契約
1社の不動産会社に売却を依頼するものです。売主が自ら発見した買手と売買契約を締結することもできますが、不動産会社の売却活動にかかった費用負担は生じます。依頼者(売主)に対して二週間に一度以上の報告義務があり、契約の有効期間は3ヵ月です。
(3)一般媒介契約
複数の不動産会社に売却を依頼するもので、売主が自ら発見した買手と売買契約を締結することもできます。なお、これには依頼する他の不動産会社名を明示する「明示型」と明示しない「非明示型」とがあります。
売却を依頼された不動産会社は、これらいずれかの媒介契約書を作成、記名押印して、依頼者(売主)に交付することが義務付けられています。媒介契約が不動産会社と依頼者との間で成立していることを証明し、媒介報酬を巡るトラブルを防ぐためです。
●媒介報酬の上限
媒介報酬(仲介手数料)の上限は、売買価額(消費税等別)が200万円以下の場合は5.4%、200万円超400万円以下の場合は4.32%+21,600円、400万円超の場合は3.24%+64,800円となっています。
3.売却活動の流れ
まず、売却条件を決めます。売出価格、引渡時期、広告方法など、不動産会社と相談して決定します。
次に広告活動です。インターネットや不動産会社間情報といった、それぞれの広告方法について間取り図や外観写真を提供するなど、不動産会社の広告活動に協力してください。
広告を行うと内見を希望する人が出てきます。不動産会社から連絡を受けたら、きれいに見えるように清掃しておきましょう。内見では、不動産会社が購入希望者の希望条件を把握した上で案内や質問対応を行いますので、内見に立ち会う場合においても、対応は基本的に不動産会社に任せるようにしましょう。土曜日や日曜日に自宅を開放し、自由に見てもらうオープンハウスを行い、早期に買手を見つける方法もあります。
4.契約のポイント
買手が決まったら売買契約を締結し物件を引き渡します。トラブルにならないためにも、売買契約書を作成し、売主・買主双方が署名捺印し、それぞれ保管しておく必要があります。この売買契約書は不動産会社と相談して作成することになりますので、以下の点に注意してください。
まず、手付金についてです。宅地建物取引業者が自ら売主となる場合以外は、手付金の額に制限はありません。しかし、売買価格の10%程度に設定するのが一般的です。
続いて、ローンについてです。売買契約を締結した後、買主がローンを借りられないことが判明した場合、契約を白紙に戻す、これをローン特約といいます。個人間取引においてもローン特約を付けることは多くなっています。また、買主がローンを利用する場合、金融機関によっては、売買代金総額を受領する前に買主への所有権移転登記や抵当権設定登記に応じなければならないケースがあります。ここでは、融資金を代理受領できるようにしておく必要があります。この場合は、売主・買主が連名で、融資を実行する金融機関に融資金を売主に直接交付してもらうための手続きを行います。
そして危険負担について取り決めます。売買契約から引渡しまでの間に火災などで(売主・買主双方に責任がない形で)損害が発生した場合、民法の規定では買主は代金を支払うことになっていますが、通常は、契約を解除する特約を付けるのが一般的です。これは、契約書に明記しておいた方がよいでしょう。
引渡時期については、買い換える住宅の入居時期に合わせることが大切です。仮に引渡しを買主に待ってもらう場合は価格を値引きするなどの交渉が必要になります。
5.物件を引き渡す
引渡しとは、物件の鍵を買主に渡すなどして、買主が物件を占有できる状態にすることをいいますが、所有権の移転登記とならぶ売主の基本的義務で、買主の代金支払いと同時に履行される関係にあります。
引渡しに際しては、目的物件が契約書の内容どおりかどうか、また物件の明渡しが完了しているかを確認するようにしてください。特に、契約のときに未完成だった場合は、事前に売主・買主双方立会いの上、物件をチェックすることが重要です。引渡し時に、固定資産税・都市計画税や公共料金の精算を行います。マンションの場合は、管理会社へ通知するとともに管理費や修繕積立金、駐車場などの専用使用料についても精算します。
また、建物については建築確認申請時の書類や検査済証、マンションの場合は管理規約や使用細則など、物件に関する資料や図面、物件の鍵を買主に渡します。
通常、登記は(登記識別情報)司法書士に委任して行いますから、売主から買主への所有権移転登記を行うための書類(権利証、委任状、印鑑証明書等)を司法書士に渡します。さらに、ローンが残っており、買主から残代金を受け取らないと債務を完済できない場合は、完済当日までに抵当権抹消登記の書類を金融機関などに用意しておいてもらうことが必要です。
お部屋探しの流れ
1.お部屋探しのための基礎知識
1.予算と希望を整理する
部屋探しには、自分や家族にとって何が大切かを決めておくことが重要です。
すべての希望を満足させる物件を見つけることはなかなか難しいですから、どのような条件を優先するのかを決めておかないといつまでたっても物件を決められなくなってしまいます。
(1)まず、いくらまでの賃料なら無理なく支払えるかということが重要になります。
家賃の理想家賃は手取り収入の30%程度に抑えておくことが賢明だといわれています。
(2)その範囲内で生活やライフスタイルを考慮し、何を優先させるのかを決めておく必要があるでしょう。
最優先事項は職場に近いことか、あるいは、多少通勤時間はかかっても住環境のよいところを望むのか。
予算の範囲内であれば古くても広い物がよいのか、多少狭くても新しい物がよいのか、「バス・トイレ別」だけは譲れない等の条件を決めておかないと、物件を探すことが難しくなるからです。
2.家賃の相場を調べる
部屋探しを始めるとき、最初に予算を勘案しながら、自分が希望する地域の「家賃相場」を調べることが大切です。
家賃相場は地域ごとにほぼ決まっています。例えばワンルームマンションの相場が「7万円台」の地域で「5万円台」の物件を探しても、見つかる可能性は低いということです。自分が払える予算と希望地域の家賃相場を比べてみて、予算の方が明らかに少ないときは、自分の希望条件を譲歩して家賃相場がもっと安い別の地域で探す方が近道です。また、2月~4月や9月は不動産会社の繁忙期で部屋数は多くなるものの競争が激しくなり、若干相場が高くなる傾向にあります。
2.具体的な賃貸情報の集め方
1.インターネットや情報誌
インターネットによる賃貸情報収集は広範囲の情報を素早く収集できますし、賃料相場を把握するのにも非常に便利です。
賃貸情報誌は不動産会社から賃貸物件の広告を集めて消費者に届けるものです。
情報を集めてから発行するまでに1~2週間かかるので、情報誌が発売された時点では、すでに成約してしまった賃貸物件が掲載されていることもあります。
しかし、賃貸情報誌には、数多くの情報を手軽に見ることができるというメリットがあります。
2.不動産会社の賃貸情報
不動産会社は、二つの方法で賃貸物件の広告を出しています。
一つめは、インターネットや賃貸情報誌を利用して直接消費者にPRする方法(消費者向け情報)です。
二つめは、他の不動産会社に対して賃貸情報を公開する方法(不動産業界内情報)です。
この業界内情報は、直接消費者の目に触れることは少ないのですが、不動産会社に行けば見せてもらうことができます。
3.入居の申し込み
1.入居申し込みは「契約」ではない
物件を下見して気に入った場合、不動産会社に「入居申込書」を提出することになります。
この入居申込書の書式は、不動産会社によってまちまちですが、記入項目は住所・氏名・年齢・職業・年収などになっています。
入居申込書は、あくまで入居する意思を確認するための書類であって、賃貸借契約書ではありません。
したがって、入居申込書を提出した後でも、入居申込みをキャンセルすることが可能です。提出する前に、この点を不動産会社に再確認しておくとよいでしょう。
ただし、軽はずみなキャンセルは不動産会社に迷惑をかけることになるので、申し込みはくれぐれも慎重にしてください。
2.入居審査で落ちることもある
家主は入居希望者が提出した「入居申込書」をもとに、その希望者を入居させるかどうかを判断します。
これを「入居審査」といいます。入居審査にかかる時間は大体一週間ぐらいです。
この入居審査で家主が入居をOKしないケースもあります。
家主から見れば、自分の財産であるマンションやアパートを他人に貸すわけですから、経済的に安定している人や、生活上のルールを守る人に部屋を貸したいと考えるのは、当然のことといえるでしょう。
3.賃貸契約を結ぶとき
1.契約までに用意する書類一覧
(1)契約までに用意する書類一覧
賃貸借契約までに個人で用意する書類は次のとおりです。
(A)は一般的に必要なもの、(B)は必要な場合があるものです。
(なお法人契約の場合は異なります)
(A)入居する人の住民票・入居する人の収入を証明する書類
(B)保証人の印鑑証明書
(2)契約までに用意するお金一覧
首都圏の場合、賃貸借契約までに用意するお金と、その目安になる金額は次のとおりです。
●礼金…家賃の0~1カ月分
●敷金…家賃の0~2ヵ月分
●仲介手数料…賃料の1カ月+税
●前家賃…家賃と管理費の1ヵ月分程度
●損害保険料…1~2万円程度
(3)入居する人の住民票を用意する
賃貸借契約の際には、入居する人の住民票を提出するのが一般的です。
したがって、賃貸借契約の日取りが決まったら、できるだけ早く入居する人(自分だけでなく入居する家族全員)の住民票を用意しましょう。
住民票は、市区町村役所またはその出張所で交付してもらいます。
(4)入居する人の収入証明書を用意する
賃貸借契約の際に、入居する人の収入証明書を提出するケースがあります。
収入証明書が必要かどうか、不動産会社に事前に聞いておきましょう。
収入証明書とは、サラリーマンの場合、会社から年に一度交付される「源泉徴収票」ですが、毎月の給与明細書でもよいことがあります。
また、自営業の場合は、税務署に確定申告をした際に交付される「確定申告書の写し」や「納税証明書」が必要になります。
(5)保証人の保証書を用意する
保証人の保証書とは、万一の際には保証人が入居者の債務(家賃の滞納分など)を肩代わりするという内容の書類です。
これは、不動産会社によって書式も名称もまちまちです。
「保証書」「保証契約書」「連帯保証契約書」「保証人引受承諾書」などいろいろな名称があります。
いずれにしても、保証人が入居者の債務を保証するという内容の契約書です。
保証書には通常の場合、保証人の実印を押印することになっています。
賃貸借契約を結ぶ前に、早めに保証人にこの保証書を書いてもらいましょう。
4.重要事項説明書と賃貸借契約のチェック項目
1)重要事項説明書をチェックする
重要事項説明書とは、物件概要や契約内容を詳しく記載した書類です。
不動産会社は、賃貸借契約を結ぶ前に、この重要事項説明書を入居者に交付する義務があります。
重要事項説明書は、契約書と重複する内容も含んでいますが、非常に重要な書類です。
不動産会社は、重要事項説明書を入居者に交付する際に、その内容を入居者に説明する義務があります。
このとき内容を説明するのは、一定の資格を持った人(宅地建物取引主任者)が主任者証を明示して行わなければなりません。
重要事項説明書の内容を聞いているときに、疑問が出てきたら、その場で質問してください。
そして、最終的に納得してから、契約手続きに入ってください。
また、定期借家契約(更新のない賃貸借契約)の場合、ここで必ず説明があります。
定期借家契約は、期間が満了になると契約終了ということになりますが、互いに合意すれば再契約できますので、十分に説明を聞いてください。
2)契約書は納得してから署名する
賃貸借契約書には、すぐに署名・押印するのではなく、不動産会社に分からないところを質問して、納得してから署名・押印するようにしてください。
賃貸借契約書を結んだ時点で、契約のキャンセルは原則的にできなくなるからです。
例えば、契約を結んだが、後日気が変わり、入居前に契約をキャンセルしようとしたとします。
入居前であっても契約は始まっているわけですから、通常の場合、礼金・仲介手数料は入居者には戻ってきません。
入居者には、基本的に敷金が戻ってくるだけです。
賃貸契約の流れ
1.物件概要を確認する
既存物件について、「空室が多くて困っている」「安心できる入居者に貸したい」「家賃滞納や不良テナントに備えたい」といった場合は、不動産会社に管理を委託したほうがよいでしょう。
依頼を受けた不動産会社は所在地、物件の規模・種類・構造・築年数・間取タイプ、駐車場、希望賃料、希望入居者層などを調査。最適な条件のもとに、賃貸住宅経営が運営できるように手助けしてくれます。
また、管理を委託する不動産会社を選ぶ際は、国土交通省告示による任意の賃貸住宅管理業者登録制度の登録を受けている会社であるかを事前に確認してみるのもよいでしょう。
登録を受けている会社であれば、一定のルールに沿った管理(管理委託契約前の重要事項説明や受領家賃の財産の分別管理等)を行っていますので、安全・安心な管理が期待できます。
登録を受けているかどうかは、国土交通省のホームページで確認できます。
2.物件概要を確認する
不動産会社は現地に行き、物件の内・外部、付属施設、周辺の公共施設や環境、交通機関、そして周辺の類似物件の賃料などを調査します。
調査結果から、間取りや設備、外装などのリフォーム提案や、賃料改定のアドバイスなどを行います。
また、登記事項証明書等で所有権以外の権利関係の有無を確認します。
3.物件概要を確認する
適正家賃の算出方法には、「積算」「比較」といった二つの方法が用いられています。
「積算」とは、土地の購入資金や賃貸住宅の建設資金など、賃貸住宅建設に必要な費用を積み上げ、そこから月額家賃を算出する方法です。
{(土地+建設費)+(借入金額+金利)+ 貸主の利益 }÷ 償却期間=月額家賃
「比較」による方法は、対象物件の周辺に所在する類似した物件の家賃をいくつか調査、それを立地、築後経過年数、間取タイプ、設備、仕様などから修正し、月額家賃を算出します。
「積算」によって賃料を算出しても、その賃料が相場とかけ離れていては入居者が集まりませんから、最終的には「比較」による方法で市場性をチェックする必要があります。
その際、「3DK月額12万円」というように賃料の「総額」で比較する方法と、「単価」で比較する方法があります。
この「単価」というのは「坪単価(または1帖あたりの単価)」のことで、有効居室面積、つまり住宅の総面積から水回りや廊下、玄関など居室として使用できない部分を除いた単価で考える方法です。
この方法ですと、近くに比較できる物件がないときや、変則的な間取りの物件での賃料査定が可能です。
具体的には、有効居室面積1帖あたりの単価を算出し、対象物件の有効居室面積に当てはめていきます。
しかし、適正家賃の設定には、その物件が持つ固有の要素や相場などを加味することが必要不可欠です。
そうした情報に詳しい地元の不動産会社に賃料の査定を依頼するのが、一番よい方法でしょう。
4.入居者募集要項を設定する
入居者の条件について、「学生限定」にしますと「連帯保証人がしっかりしており稼働率がよい」という効果があります。
「女性限定」にしますと「きれいに室内を使ってくれ夜騒いだりしない」というメリットがあります。
しかし、これは一概には言えず、入居者層を限定してしまうというデメリットもあるので注意が必要です。
ペットについては、「部屋が汚れる」「物件の傷みが激しい」「鳴き声やにおいが迷惑」との抵抗もありますが、供給物件数が少ないので競争力は高くなります。
また、楽器についても同様です。
さらに、入居時の一時金の設定で競争力を高める方法もあります。
敷金は原状回復費用や滞納家賃の担保といった性格を持っているので、なかなか軽減しにくいものですが、礼金や当初一定期間の家賃をなしとする「フリーレント」は効果があるようです。中には、月々の家賃を少し上乗せすることで、礼金・敷金ゼロとする物件も出てきています。
5.契約条件(普通借家か定期借家か)を設定する
賃貸条件について、普通借家契約にするのか定期借家契約にするのかを決めます。
普通借家契約ですと、たとえ契約期間を設定しても入居者から更新を求められると、家主側には、自らがそこに住むといった事情、賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況、立退き料の支払いなどといったことを考慮して、正当の事由が認められないと更新を拒絶することができません。
一方、定期借家契約ですと、家主に正当事由がなくても賃貸借期間の満了で契約が終了し、建物を明け渡してもらうことができます。
ただし、定期借家契約とするためには、借地借家法に定める要件をすべて満たす必要がありますので、不動産会社にアドバイスを求める方がよいでしょう。
入居者から見れば、普通借家契約よりも不利な契約になりますから、一般的に定期借家の賃料は安めになり、礼金などの一時金を授受する理由も希薄になるため、収入が減少するケースもあります。 以下に両者の特徴をまとめておきましょう。
6.入居者募集広告の費用負担について
不動産会社によっては、広告を出稿することに対して費用を負担してほしい旨の提案をしてくることがあります。
これに納得した上で広告活動を行った場合には、もちろん、その費用負担をすることになります。
事前に広告内容について不動産会社と協議し、事後にその広告についての明細を不動産会社から受け取るようにしましょう。
7.物件ごとに入居者基準を設ける
物件のグレードや間取タイプ、立地条件、環境、物件の既存入居者の特徴などにより、どのような層に適しているのか、入居者層を限定した方がよいのかといった基準が生じてきます。
この基準をできるだけ明確にすることで、入居希望者が基準に適しているかを判断でき、審査がより的確に行えます。
8.入居者の資格要件の確認
これには三つのポイントがあります。 一つめが「転居の理由」です。
転居動機を確認することで以前の居住状態や共同住宅で生活していけるかどうかの判断ができます。
ニつめが「身元および人柄などの確認」です。
入居申込書に記載された内容から確認します。調査・確認には、住民票での確認や勤務先に照会するなどの方法があります。
ただし、こうした確認は事前に不動産会社から入居希望者にその旨を説明してもらった上で行う配慮が必要です。
連帯保証人の身元確認も同様です。 三つめが「収入面の確認」です。
会社員の場合、源泉徴収票により確認することになりますが、場合によっては納税証明書により収入実績を確認することになります。
なお、月額収入の30%を超える家賃を支払っている入居者には滞納が多いというデータもありますので注意が必要です。
不動産会社に管理を委託していますと、上記のような入居者の情報が不動産会社から報告されることになります。
9.入居者に用意してもらう書類
契約にあたって入居者に用意してもらう書類は、入居申込書の記載内容を証明するものということになります。具体的には住民票、収入証明書(源泉徴収票か納税証明書)、本人確認書類(運転免許証、学生証のコピーなど)、保証人の承諾書、保証人の印鑑証明書、そして場合によっては、保証人の収入証明書が必要になります。
10.契約書上のポイント
賃貸借契約の締結にあたっては、契約当事者が契約締結権限を有しているかどうか確認する必要があります。
入居当事者が未成年など制限能力者である場合、契約そのものは有効ですが、後で取り消されることもありますから、保護者などの同意や連帯保証を得ておくべきでしょう。
入居者に同居人がいる場合は、その続柄、同居人数を把握しておく必要があります。
当事者および同居人以外の第三者が入居した場合には、無断転貸として争うことがあるためです。
家賃の支払時期に関しては民法上、毎月末にその月の家賃を持参して支払うと規定されていますが、翌月分前払いのケースがほとんどで、法律上も問題ありません。
また、契約締結時や解約時に1ヵ月未満の端数が生じる場合がありますので、その家賃について「日割計算で支払う」などの文言を入れておいた方がよいでしょう。
家賃は一定期間増額しない特約をした場合や賃料改定の特約のある定期借家を除き、土地や建物の価格変動、公租公課の増減、近隣家賃との比較により不相当となったときは、将来に向かって増減することができます。
修繕費用の負担区分についてはトラブルになることが多いので、別表を用いてできるだけ細かく負担区分を定めた方がよいでしょう。
判例では、家主の修繕義務の免除が認められているのは小修繕であり、かつ、その修繕内容が明確にされている場合に限られているからです。
こうした契約書の内容は、媒介(管理)を委託している不動産会社と相談して決めた方がよいでしょう。
11.更新手続きを行う
契約期間が満了になると更新手続きを行います。
手続きを行わなくとも契約を継続することはできますが(これを「自動更新」という)、その場合、期間の定めのない契約になります。
また、自動更新を何度か繰り返しているうちに無断転貸されていたり、連帯保証人が亡くなっていたりというケースもあるので注意が必要です。
入居者、連帯保証人双方との合意に基づき、更新の手続きを行っておいた方がよいでしょう。
なお、更新時に家賃を値上げするには、「土地建物に対する公租公課の変動」「土地建物の価格変動や経済事情の変動」「近隣建物と比較して家賃が不相応になった場合」などの明確な根拠が必要です。
これを十分に調査、説明することは専門的な業務になりますから、なるべく媒介(管理)を委託している不動産会社にお願いしましょう。
12.退去手続きを行う
入居者から解約の連絡を受けたら退去の手続きを行います。予告期間と解約に伴う日割家賃など解約条件を説明するとともに、引越し日が確定したら正式な解約の申し入れを文書で行うよう伝えます。
移転先は、郵便物が配達可能な住所か確認します。引越しの都合で電話番号が確定していない場合は、確定後、速やかに知らせてくれるように依頼します。
居室内に入居者が設置したエアコンの取り外しや引越しの際に出るゴミの処理方法、引越し期日までに各種公共料金を精算してもらうことなども説明します。
そして、預かっている敷金の額を確認。未払い家賃や原状回復費用との相殺を検討します。
退去時の原状回復はトラブルとなることが非常に多い問題です。この業務は不動産会社に依頼し、入居者との立会いを行ってもらうことが望ましいでしょう。
13.新しい入居者を募集する
新たな入居者を募集するに当たっての希望条件や、空室修繕工事の内容を検討します。場合によっては、再商品化するためのリフォームを行い、競争力を高めることも必要です。
引越しのチェックポイント
1.引越し前に準備しておくこと
1.荷づくりに必要な資材をそろえておく
荷造り用のダンボールが引越し会社によっては十分にない場合もあるので、みかん箱程度の大きさのダンボールはいくつか用意しておきましょう。
また、ガムテープや割れやすい物を包む古新聞を集めておくことも大切です。
2.新居のレイアウトプランを考えておく
入居後に再び家具や電化製品を動かさなくてもよいように、新居のレイアウトプランは引越し前にきちんと考えておきましょう。
3.電話の移転や引込み工事の予約をしておく
固定電話を引いている場合は、NTTの116番へ引っ越す旨を連絡しておきましょう。
また、新居に回線を新設する場合は、引込み工事に本人の立ち合いが必要となるため、引込み工事日の予約をしておきましょう。
4.ガス開栓の予約をしておく
新居の最寄りのガス会社営業所にガスの開栓の予約をしておきましょう。
ガスの開栓には、本人の立ち会いが必要なので、早めに日程を決めて予約をしておくとよいでしょう。
5.友人・知人へ転居ハガキを送る
引越しをすることが決まったら、お世話になっている人や友人に、引越すことや新住所などを記した転居ハガキを送りましょう。
6.荷造りの準備
荷造りをした箱の外側に内容を書いておくことが大切です。
荷造りを引越し会社に依頼している場合には、自分で管理しておきたい最低限の荷物(貴重品など)は、一つにまとめておくと便利です。
7.住民票の転出届の手続きをしておく
現住所の市区町村役場で転出届の手続きを行いましょう。
これは、引越し先の新住所を登録するときに必要となるため、必ず交付してもらいましょう(印鑑を持参)。
8.原動機付自転車の廃車届を提出しておく
現住所の市区町村役場で廃車届の手続きを行いましょう。
新住所では、市区町村役場で車両番号の交付を受ける必要があります。
9.郵便局への転送届を提出しておく
郵便局の窓口にある転送届に必要事項を記入しポストに投函しておくと、1年間、旧住所に送られてきた郵便物が新住所へ転送されます。
10.冷蔵庫・洗濯機の水抜きをしておく
引越し当日、すぐに運搬ができるように水抜きをしておきましょう。
11.現在の住まいの掃除をしっかり、きちんとしておく
敷金の返還額に影響する場合もあるので、現在の住まいの掃除はしっかり、きちんとしておきましょう。
12.新居の掃除もしておく
荷物を運び込む前に、新居全体を拭き掃除しておきましょう。
また、押入れなどの収納部分には、事前に防カビ対策をしておくとよいでしょう。
2.引越し当日に行うこと
1.荷下ろしにはきちんと立ち会う
引越し会社の車やレンタカーは、大家さんや管理会社の指示に従って、ご近所に迷惑をかけないような場所に止めましょう。
事前に駐車場のチェックをしておくことも必要です。
また、搬出した荷物の数や傷みの確認もしておくようにしましょう。
2.引越し料金の精算
荷下ろしが終わった時点で支払いを行うので、現金を用意しておきましょう。
領収証もきちんともらっておきましょう。
3.各設備の点検をする
ドアや扉の開閉はスムーズか、エアコンはきちんと作動するか、水回りでは水漏れがないか……などを各設備をきちんと点検しましょう。
故障している場合は、すぐに大家さんか管理会社へ連絡を入れることが必要です。
4.ガス・電気・水道の使用開始の連絡をする
入居先に置いてある、電気・水道の「入居連絡用ハガキ」に必要事項を記入してポストに投函しましょう。
ハガキが見あたらない場合は、最寄りの営業所に連絡してください(通常、電気・水道はすぐに使用できます)。
また、ガスはあらかじめ予約しておいた日に立ち会い、ガス会社の人に開栓してもらう必要があります。
5.掃除・ゴミの処理をしておく
引越し当日は、簡単な掃除や片付けができるよう、雑巾やゴミ袋を用意しておきましょう。
荷物を搬入した後には、建物の玄関や廊下を散らかしていないか、チェックを忘れずに。
3.引越し後に必要なこと
1.住民票の転入届の手続きを行います
住民票の転入届の手続きは、市区町村役場で手続きを行います。
その際、あらかじめ交付を受けておいた転出証明書と印鑑を忘れずに持っていきましょう。
2.運転免許証の住所変更を行います
新住所の所轄の警察署で手続きを行いましょう。
運転免許証とその他保険証などの身分証明書を持参することを忘れずに。
3.車庫証明の手続きを行いましょう
新しい車庫(または駐車場)が確保できたら、新住所の所轄の警察署で手続きを行う必要があります。
自宅に車庫がある場合は、見取り図・配置図、印鑑を持参。自宅以外に駐車場を借りる場合は、見取り図・配置図、印鑑のほかに駐車場の管理者が発行する「使用承諾書」が必要です。
※警察署により異なる場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう
4.銀行口座の住所を変更しましょう
住所が変わるので、取引銀行の支店の窓口に届け出る必要があります(通帳と印鑑<通帳印>が必要です)。
5.クレジットカードの住所を変更しましょう
クレジットカードの裏面に記載されている連絡先に電話をし、住所変更用の届出用紙を郵送してもらいます。
これに、必要事項を記入して返送する必要があります。
内見時のチェックポイント
内見時に確認しておくこと
1.駅までの時間や交通機関を調べる
不動産の広告では80mを1分として駅までの所要時間を表示しています。
ただし、坂道等は考慮していませんし、人により歩く速さは違いますので、実際に歩いてみることをおすすめします。
バス便の物件では、駅前のバス時刻表で最終バスの時間をチェックしておきましょう。最終バスが夜10時頃に駅を出てしまう地域も多いからです。
さらに、夜間にタクシーを使う人は、すぐ乗れるかどうかも確認しておきたいものです。
タクシーの状態は、不動産会社の営業担当者に聞いても分からないこともあるので、実際に夜に現地に行って確認するのが確実です。
また、自転車を使う場合は、駅周辺に駐輪場があるかを確認しておきましょう。
2.周辺環境は歩いてチェック
物件を下見する際、物件の周辺をできるだけ歩いて、自分の目で環境をチェックしてください。
特に重要なのは、騒音や悪臭のチェックと必要な生活関連施設の調査です。 騒音のチェックは念を入れて行いましょう。
駅周辺や駅までの間にスーパーやコンビニ、クリーニング店、金融機関等に加え病院やレンタルビデオショップ等があるかもチェックできればさらによいでしょう。
騒音については、平日は、近隣の工場からの騒音や学校からの音が気になるが、週末は静かということもあります。
また昼間は静かでも、夜になると近くの幹線道路の騒音が響くこともあります。
できれば物件に入居を決める前に、昼と夜、平日と週末のように2回以上は現地でチェックしたいものです。
同様に、においもチェックしましょう。例えば、物件の裏手の川から悪臭がするというケースもあります。
こうした物件の周辺環境は、入居してはじめて判明することが多いのですが、入居してから後悔しないためにも十分にチェックするべきです。
3.日照のチェックも忘れずに
物件を下見するとき、窓がどの方角を向いているかという点は意外にチェックしにくいものです。
よく言われるように、東向き、南向きが、日当たりのよい方角ですが、下見の際に方角を正確に知るのは難しいので、下見の後に住宅地図で部屋の向きをチェックすることをおすすめします。
東向き、南向きの窓がある部屋でも日当たりがよいとは限りません。例えば、部屋に接するような建物が隣にあるケースも多いでしょう。
また、少し離れたところに高いマンションなどがあり、カーテンを開けると部屋の中が見えてしまうケースもあります。
下見の際に、実際に窓の外を見て、周囲の状況をチェックしてください。
4.部屋の広さは自分の目で確かめる
賃貸広告では、部屋の広さを、帖数(畳の枚数)で表示しているものが多く見られます。
1帖の広さは、不動産広告の基準によって、1.62㎡以上と決められています(例外もあります)。物件の下見の際には、この基準をもとに、部屋の広さを自分の目でチェックしてください。
下見の際にはタンスやベッドといった大きな家具を置く場所を検討しておくと、スペースが足りない等のトラブルが避けられます。
5.建物の管理状態で入居者の質が分かる
物件の下見をする際、建物の管理状態をチェックしてください。
ゴミ捨て場・駐輪場の使い方や、廊下・階段の清掃の様子などを見れば、きちんと管理されているかどうかがわかります。
建物の管理状態が悪い物件では、入居者の生活態度も悪いことが多いようです。
入居してから他の入居者に悩まされないためにも、管理状態のよい物件を選びたいものです。
6.夜道が安全かどうか
女性の場合は、駅から物件までの道が夜間も安全であるかどうか、忘れずにチェックしてください。
特に住宅地では、朝や昼間は人通りが多くても夜間になると人通りがなくなるような道が多いからです。
もしも、駅までの最短経路が、夜になると人通りがなくなるような場合には、より安全な経路を自分で考えて、その経路を実際に歩いて見てください。